オーラルフィジシャンが実践する
メディカルトリートメントモデル
8020 から KEEP 28 へ
50年にわたる臨床から生まれた「KEEP28」。症状が出てから受診する従来型の歯科医療から、予防と管理を中心とした新しいパラダイムへ。
8020 から KEEP 28 へ
メディカルトリートメントモデル(MTM)を日本に広めた先駆者・熊谷崇先生による巻頭論考。50年にわたる臨床から生まれた「KEEP28」というビジョンは、28本の健全な永久歯を生涯保ち続けるという新たな目標を掲げる。
従来の「8020」から一歩踏み込み、う蝕の早期発見・早期治療、歯科衛生士の役割の明確化、新卒歯科医師へのMTM教育、自費メインテナンスの定着など、日吉歯科診療所での実践を軸に、日本の歯科医療が進むべき道筋を示す。
本書は、生涯にわたり自分の歯を1本も失うことなく健康に過ごす「KEEP28」実現のため、原因除去を基本とする歯科医療アプローチ「メディカルトリートメントモデル(MTM)」の理念と具体的な実践プロセスを網羅した包括的な実務書・解説書です。
従来の「悪くなった部位を削って人工物に置き換える」だけの治療中心の診療スタイルでは、通院しているにもかかわらず歯を失っていく患者の現状を打破することはできません。1歯単位、1口腔単位ではなく、1生涯を単位とし、病気の発症・再発を予防する「オーラルフィジシャン」への変革が歯科医療に求められています。
この理念を具現化するための「メディカルトリートメントモデル(MTM)」について、そのプロセスをステップバイステップで解説しました。初診検査、結果説明、初期治療、再評価1、治療、再評価2、サポーティブオーラルセラピー(SOT)そしてメインテナンスと続く診療フローについて、大まかな概要の解説と、一つ一つの詳細な解説があるため、MTM初学者から経験者まで参考にできる内容となっています。
さらに、単なる会話術にとどまらない「信頼を紡ぐ共有型医療面接」の実践や、日本の歯科医療の構造的課題に対する「システム・イノベーション」の提唱、そして10年間の脱落例まで追った厳格な長期アウトカムの実証などを盛り込みました。そして、オーラルフィジシャンという概念を作り、歯科医療の改革に尽力された熊谷先生の足跡、そしてKEEP28を達成するために50年の臨床から得られた提言は、一般的な歯学書とは一線を画す強いメッセージを感じるものです。
患者の生涯にわたる口腔の健康を守るために、そして歯科医療従事者として社会に貢献するために、私たちは何をするべきであるか。「メディカルトリートメントモデル(MTM)」の診療を通じ、新しい歯科医療のあり方を提示する一冊です。